『鶯餅(うぐいすもち)』誉れ高き300年の歴史
大和甘林堂 さんは、創業1719年。福井県の嶺北、坂井市三国町にある和菓子の老舗です。
ときは、江戸中期。将軍吉宗の時代で、近松門左衛門や平賀源内がいたころ。殷振を極めた北陸の門戸三国の大湊に出入り盛んな千石船より持ち込まれた珍品砂糖に、地元特産のもち米、小豆、大豆等を加え作製したとされています。
そんな大和甘林堂さん越前銘菓が『鶯餅(うぐいすもち)』です。
ご主人のお話では、発祥の地、大和郡山との関係も深いそうですが、三国神社山王の森に鳴くうぐいすに似た形から『鶯餅』と名付けられたそうです。
当時、砂糖は大変貴重なもので、庶民の口にはとても入らない高価なものでした。
三国湊には花街があり「江戸花魁か三国小女郎(もっとも位の高い遊女)」と言われた時代があります。小女郎が登場する芝居、浄瑠璃は江戸や上方でも大当たりしたとされ、その元となったのは近松門左衛門が書いた「傾城仏の原」もあって三国湊はますます賑やかさを増していました。
そんな花街での遊女たちへの手土産とされていたのかもしれませんね。
あっさりとした風味の餡が大変に口当たりの優しいもち米で包みこまれています。
口の中でほどけて優雅な風味が広がります。
北陸三大祭でも有名な三国町へは、JR福井駅からえちぜん鉄道でもいくことができます。
えちぜん鉄道の三国駅から正面の大通りを海岸に向かって歩き左の小路に入っておおよそ5分。ひと目でそれとわかる風格ある店構えが目に飛び込みます。
もし来られた際には、『鶯餅(うぐいすもち)』を是非ご賞味くださいませ。
ご贈答品としても大変喜ばれること間違いなしですよ。
大和甘林堂
福井県坂井市三国町北本町4-4-52【Google MAP】
営業時間/8:00~20:00
定休日/水曜日
電 話/0776-82-0046